症状: WindowsにRedshiftをインストールしたにもかかわらず、Cinema 4D内にRedshiftが表示されません。画面上部にRedshiftメニューがなく、「レンダリング設定」でRedshiftを選択できないほか、「一般設定」にもRedshiftの項目がありません。Cinema 4Dの再インストールやキャッシュの削除、Maxon AppまたはRedshiftの単体インストーラーから再インストールしても状況は変わりません。
解決方法: まず疑われるのは、Redshiftのプラグインフォルダが複数存在しているケースです。Cinema 4Dの起動時に複数のRedshiftが読み込まれると、互いに競合してRedshift自体が起動しなくなることがあります。セクション1では、重複したRedshiftが見つかりやすい3つの場所を確認します。
重複が見つからない場合は、ほかのソフトウェアによってRedshiftに必要なファイルが正しく読み込めなくなっている可能性があります。こちらについては、セクション2で確認します。
本記事では、可能性の高い原因から順に確認していきます。セクション1から順番にお試しください。
1. Redshiftのプラグインフォルダが重複していないかを確認する
Redshiftが読み込まれない原因として、最もよく見られるケースです。
Redshiftは、Cinema 4Dのアプリケーションフォルダ内にあるpluginsフォルダにインストールされます。通常はインストーラーによって、次のような場所に自動で配置されます。
C:\Program Files\Maxon Cinema 4D 2026\plugins
Redshiftは、この場所に1つだけあれば問題ありません。ほかのプラグインフォルダにもRedshiftがあると、Cinema 4Dが起動時に同じプラグインを複数回読み込もうとして競合し、結果としてRedshiftが読み込まれなくなることがあります。
環境変数や設定ファイルで別の場所を指定していない場合、Cinema 4Dは次の3か所をプラグインの保存先として確認します。
- Cinema 4Dのアプリケーションフォルダ内にある
pluginsフォルダ。Redshiftの正しいインストール先です。Redshiftはこの場所にのみ残してください。 - ユーザー設定フォルダ内にある
pluginsフォルダ。 - 「編集 > 一般設定 > プラグイン」で追加したフォルダ。
アプリケーションフォルダ内のRedshiftは移動したり削除したりせず、そのまま残してください。確認するのは残りの2か所です。どちらかに別のRedshiftフォルダがないか確認します。
ユーザー設定フォルダ内のpluginsフォルダを確認する
- Cinema 4Dを終了します。
- Windowsの「スタート」ボタンをクリックし、検索欄に
%appdata%と入力してEnterキーを押します。Roamingフォルダが開きます。 -
Maxonフォルダを開き、使用しているCinema 4Dのバージョンに該当するフォルダを開きます。フォルダ名の末尾には、次のような英数字が付いています。Maxon Cinema 4D 2026_1ABCDC12 - その中にある
pluginsフォルダを開きます。 -
Redshiftフォルダがある場合は、デスクトップへ移動するか削除します。 - Cinema 4Dを起動し直します。
プラグインの検索パスを確認する
Cinema 4Dでは、任意のフォルダをプラグインの検索先として追加できます。追加したフォルダ内にRedshiftがある場合も、ユーザー設定フォルダ内にRedshiftが重複している場合と同じように競合が発生します。
- Cinema 4Dを起動します。
- 画面上部のメニューから「編集 > 一般設定」を開きます。
- 「一般設定」ウィンドウの左側で「プラグイン」を選択します。
- 「検索パス」の一覧を確認します。通常のインストール環境では、この一覧は空欄です。アプリケーションフォルダはCinema 4Dが自動で確認するため、ここに登録する必要はありません。
- フォルダが登録されている場合は、Windowsのエクスプローラーで一つずつ開き、
Redshiftフォルダがないか確認します。Cinema 4Dは下位のフォルダも検索するため、登録されているフォルダの中も確認してください。 -
Redshiftフォルダが見つかった場合は、デスクトップへ移動するか削除します。 - Cinema 4Dを再起動します。
2. WindowsのPath環境変数にAnacondaのパスが含まれていないかを確認する
これは最近確認された別の原因です。プラグインフォルダに重複がない場合は、こちらを確認してください。
環境変数とは、Windowsやアプリケーションが動作する際に参照するシステム設定です。その一つであるPathには、共通ファイルを探すフォルダの場所が順番に登録されています。アプリケーションが共通ファイルを必要とすると、Windowsはこの一覧を上から順に確認し、最初に見つかったファイルを使用します。
Redshiftは、Render Viewなど一部の画面表示にQtという共通コンポーネントを使用しています。データサイエンスや開発用途で広く利用されているPythonディストリビューションのAnacondaにも、別のQtファイルが含まれています。
Anacondaのインストーラーには、「Add installation to my PATH environment variable」という項目があります。この項目は初期状態ではオフになっており、Anaconda側でも「NOT recommended」と表示されています。また、有効にするとほかのアプリケーションと競合する可能性があるという注意書きがあります。
Anacondaのインストール時にこの項目をオンにしていた場合、AnacondaのフォルダがPathに追加されます。その結果、Redshiftが本来とは異なるQtファイルを読み込み、正常に起動できなくなることがあります。
この競合が起きると、「Entry Point Not Found」というエラーが表示される場合があります。一方で、エラーは一切表示されず、Cinema 4Dは起動するもののRedshiftだけが読み込まれない場合もあります。そのため、原因を特定しにくいことがあります。
Anacondaのパスが原因であれば、Pathから該当する項目を削除してPCを再起動することで、Redshiftが再び読み込まれるようになります。
変更する前にスクリーンショットを撮ってください
PathはCinema 4Dだけでなく、Windows全体で使用される設定です。ほかのソフトウェアが登録内容を必要としている可能性もあります。項目を削除する前に一覧全体のスクリーンショットを撮り、必要になった場合に同じ内容と順番で戻せるようにしておいてください。
Anacondaのパスを確認して削除する
- Cinema 4Dを終了します。
- Windowsの「スタート」ボタンをクリックし、検索欄に「環境変数」と入力します。
- 検索結果から「アカウントの環境変数を編集」をクリックします。「環境変数」ウィンドウが開きます。
- ウィンドウ上部の「ユーザー環境変数」から
Pathを選択し、「編集」をクリックします。 - 表示された一覧全体のスクリーンショットを撮ります。
-
Anacondaのフォルダを参照している項目を探します。一般的には、次のようなパスが登録されています。
usernameの部分は、Windowsのユーザー名に置き換えてください。C:\Users\username\anaconda3 C:\Users\username\anaconda3\Library\mingw-w64\bin C:\Users\username\anaconda3\Library\usr\bin C:\Users\username\anaconda3\Library\bin C:\Users\username\anaconda3\Scripts - Anacondaに関連する項目を一つずつ選択し、「削除」をクリックします。それ以外の項目は変更しないでください。
- 「OK」をクリックして、開いているウィンドウをすべて閉じます。
- PCを再起動します。この手順は必ず行ってください。
Pathの変更は、その後に起動したアプリケーションに反映されます。再起動することで、Cinema 4Dが変更後の設定を確実に読み込めます。 - Cinema 4Dを起動し、Redshiftが表示されるか確認します。
この操作によってAnacondaが削除されたり、壊れたりすることはありません
PathからAnacondaの項目を削除しても、Anaconda自体がアンインストールされることはありません。作成済みのPython環境や作業ファイルにも影響しません。Anacondaを、インストーラーが推奨している標準の設定に戻すだけです。
Anaconda Prompt、Anaconda Navigator、および「スタート」メニューにあるPowerShellのショートカットは、起動時に必要な環境をそれぞれ設定するため、そのまま使用できます。
Anacondaを再インストールする場合は、「Add installation to my PATH environment variable」をオンにしないでください。
Anacondaのパスを元に戻す方法
Anacondaの項目を削除しても状況が変わらず、元の設定に戻したい場合は、次の手順を行います。
- Windowsの「スタート」ボタンをクリックし、「環境変数」と入力して「アカウントの環境変数を編集」を開きます。
- 「ユーザー環境変数」で
Pathを選択し、「編集」をクリックします。 - 「新規」をクリックし、保存しておいたスクリーンショットを確認しながら最初のパスを入力して、Enterキーを押します。
- 残りのパスも一つずつ追加します。スクリーンショットと同じ順番になるようにしてください。
- 「OK」をクリックしてすべてのウィンドウを閉じ、PCを再起動します。
How to put the Anaconda entries back
If removing the entries makes no difference and you want to restore them:
- Click the Windows Start button, type environment variables, and click Edit environment variables for your account.
- Select Path under User variables and click Edit.
- Click New and type in the first entry from your screenshot, then press Enter.
- Repeat for each remaining entry, one at a time, matching the order in your screenshot.
- Click OK to close each window, then restart the computer.
問題が解決しない場合:
上記の項目をすべて確認してもRedshiftが表示されない場合は、起動時の状況を調査するため、ログをお送りください。
Maxon Support Toolを使用すると、調査に必要な情報をまとめて収集できます。ログファイルを手作業で探す必要はありません。
Maxon Support Tool を使用してログを収集し、Maxon サポートへ送付する方法について
上記の手順を行っても問題が解決しない場合は、サポートリクエストをお送りください。サポートチームにが対応いたします。
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