Cinema 4DまたはRedshiftがクラッシュ/フリーズする、ビューポートが真っ黒になる、表示に不具合が生じる、正しくレンダリングされない、あるいは動作が遅くなることがあります。問題が起動時に発生する場合でも、作業中に発生する場合でも、グラフィックスドライバーが古い、破損している、または互換性のないバージョンがインストールされていることが、最も一般的な原因の一つです。
解決方法の概要:
お使いのグラフィックスカードに対応する最新のドライバーを、クリーンインストールしてください。通常のクリーンインストールを行っても問題が繰り返し発生する場合は、DDU(Display Driver Uninstaller)を使用して古いドライバーを完全に削除してから、最新のドライバーを再インストールしてください。DDUは、解決が難しいグラフィックスカード関連の問題に対して特に有効な方法であるため、本記事の後半で詳しい手順を説明します。
Maxon Support Toolの Update your graphics driver ボタンから本記事を開いた場合もあります。本記事では、Windowsでの標準的なクリーンインストールから、DDUを使用したドライバーの完全削除、macOSでの対応方法まで、一連の手順を説明します。
グラフィックスドライバーが重要な理由:
Cinema 4DとRedshiftは、どちらもグラフィックスカード(GPU)を多用します。グラフィックスドライバーは、Cinema 4DやRedshift、Windowsとグラフィックスカードとの間で通信を行うためのソフトウェアです。
ドライバーが古い場合や、以前のインストールによって破損したファイルが残っている場合、クラッシュ、フリーズ、ビューポートの表示不具合、レンダリングエラー、パフォーマンスの低下などが発生する可能性があります。また、このような場合は、ほかに明確な原因が確認できないことも少なくありません。ドライバーをクリーンインストールすることで、破損した残存ファイルを削除できるため、このような問題が発生した際に最初に試す価値のある対処方法の一つです。
特にRedshiftでGPUレンダリングを行う場合は、比較的新しいドライバーが必要です。NVIDIA製グラフィックスカードを使用していて、ドライバーのバージョンが古すぎる場合、RedshiftでGPUレンダリングにそのカードを使用できないことがあります。最新のドライバーをインストールすることで、必要な最低バージョンを満たすことができます。
ーー
Windows:ドライバーをクリーンインストールして更新する
クリーンインストールを行うと、現在のドライバーが置き換えられ、クラッシュの原因となる可能性がある旧ドライバーの残存ファイルも削除されます。
Windows Updateでは古いバージョンのドライバーがインストールされることがあるため、ドライバーは必ずグラフィックスカードメーカーの公式サイトからダウンロードしてください。
-
グラフィックスカードを確認します。
Windowsの「スタート」ボタンを右クリックし、「デバイス マネージャー」を選択して、「ディスプレイ アダプター」を展開します。
ここに表示される名称から、NVIDIA、AMD、Intelのどのグラフィックスカードを使用しているか確認できます。
-
メーカーの公式サイトから最新のドライバーを直接ダウンロードします。
- NVIDIA: 最新のドライバーのダウンロード
- AMD: プロセッサ/グラフィックスのドライバーとサポート
- Intel: ドライバーおよびソフトウェアのダウンロード
-
ドライバーのインストール時に、お使いのグラフィックスカードに対応するクリーンインストールのオプションを選択します。
これにより、以前インストールしたドライバーの残存ファイルが削除されます。
- NVIDIA: Custom (Advanced) を選択し、Perform a clean installation にチェックを入れます。
- AMD: AMD Softwareのインストーラーで Additional Options をクリックし、Factory Reset にチェックを入れます。このオプションを使用すると、それまでにインストールされていたすべてのAMDドライバーが削除されてから、新しいドライバーがインストールされます。
- Intel: Intelのインストーラーで Custom Installation を選択し、Execute a clean installation にチェックを入れます。このオプションを使用すると、古いドライバーが削除され、Intelグラフィックスの設定が初期状態に戻ります。
- コンピューターを再起動し、Cinema 4Dで問題が解消されたか確認します。
2つのグラフィックスカードを搭載したノートPCを使用している場合
多くのノートPCには、CPUに内蔵された省電力の統合型グラフィックスと、NVIDIAまたはAMDの専用グラフィックスカードの両方が搭載されています。
Windowsによって統合型グラフィックスがCinema 4Dに割り当てられていると、Cinema 4Dがクラッシュする、ビューポートが真っ黒になる、または動作が著しく遅くなることがあります。
両方のグラフィックスドライバーを更新したうえで、Cinema 4Dが専用グラフィックスカードを使用するように設定してください:
内蔵GPUと外部GPU搭載ノートPCでCinema 4Dがクラッシュ・画面が表示されない場合の対処方法
解決が難しいGPU関連の問題に最も効果的な方法:DDU
通常のクリーンインストールを行ってもCinema 4Dのクラッシュや不具合が解消しない場合は、DDUを使用してください。
NVIDIA、AMD、Intelのインストーラーに用意されている標準的なクリーンインストールでは、破損したドライバーの残存ファイルをすべて削除できない場合があります。DDU(Display Driver Uninstaller)は、各メーカーのインストーラーよりも徹底的にドライバーとその残存ファイルを削除できます。
そのため、通常のドライバー再インストールでは解決できない、根深いグラフィックスカード関連の問題がDDUによって解消されることがあります。
GPU関連のクラッシュを長期間にわたって調査している場合は、同じドライバーを何度も再インストールするよりも、DDUを使用することをお勧めします。
DDUはMaxon製ではなく、第三者が提供するソフトウェア
DDUはWagnardsoftによって開発されたソフトウェアであり、Maxonが提供するツールではありません。ハードウェア関連のコミュニティでは広く信頼され、使用されていますが、ご自身の判断と責任のもとで使用してください。
DDUは必ず以下の公式配布元からダウンロードしてください。不明な第三者のダウンロードサイトは使用しないでください。
DDUの公式ダウンロード先:
- Display Driver Uninstaller (Guru3D)(長年利用されている公式配布元、推奨)
- Display Driver Uninstaller (Wagnardsoft, the developer)
手順:DDUを使用してグラフィックスドライバーを完全に削除する
手順1:DDUをダウンロードして展開する
上記のいずれかのリンクからDDUをダウンロードし、ダウンロードしたファイルを実行します。
DDUアプリケーションが専用のフォルダーに展開されます。
手順2:セーフモードで起動する
ドライバーをできる限り完全に削除するため、DDUはWindowsのセーフモードで実行してください。
- Windowsキー + Rを押して、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開きます。
- msconfigと入力し、Enterキーを押して「システム構成」を開きます。
- 「ブート」タブを開きます。
- 「セーフ ブート」にチェックを入れ、「最小」を選択します。
- 「OK」をクリックし、「再起動」を選択してセーフモードで起動します。
手順3:次回は通常モードで起動するように設定する
セーフモードで起動したら、DDUの実行後にWindowsが通常モードで起動するよう、あらかじめ設定を元に戻します。DDUは処理が完了するとコンピューターを自動的に再起動するためです。
- Windowsキー + Rを押し、msconfigと入力してEnterキーを押します。
- 「ブート」タブで、「セーフ ブート」のチェックを外します。
- 「OK」をクリックし、「再起動しないで終了」を選択します。
ここでは、必ず「再起動しないで終了」を選択してください。DDUによってシステムが自動的に再起動されます。この設定を行っておくことで、DDUの処理後にWindowsが通常モードで起動します。
手順4:DDUを実行する
セーフモードのまま、以下の操作を行います。
- 先ほど展開したDDUのフォルダーを開きます。
- Display Driver Uninstaller.exeを実行します。
- 右上の Options をクリックします。
-
詳細オプションの Prevent downloads of drivers ("Windows Updates") when... にチェックを入れ、Closeをクリックします。
これにより、再起動後にWindowsが古い「推奨」ドライバーを自動的にインストールすることを防止できます。
- 右側にあるデバイスの種類のドロップダウンメニューから GPU を選択します。
- その下のドロップダウンメニューから、お使いのグラフィックスカードメーカー(NVIDIA、AMD、Intelのいずれか)を選択します。
- Clean and restart をクリックします。
DDUによってグラフィックスドライバーが完全に削除され、その後コンピューターが自動的に再起動します。
手順5:グラフィックスドライバーを再インストールする
DDUの処理が完了し、システムが再起動したら、本記事の前半に記載されている各メーカーのリンクから、お使いのグラフィックスカードに対応する最新のドライバーをダウンロードしてインストールします。
DDUによって旧ドライバーとその残存ファイルがすでに完全に削除されているため、今回はクリーンインストールのオプションを選択する必要はありません。
macOS:グラフィックスドライバーを更新する方法
macOSでは、グラフィックスドライバーを個別にダウンロードしてインストールすることはできません。GPUドライバーはOSに組み込まれているため、macOSをアップデートすることでグラフィックスドライバーも更新されます。
DDUはWindows専用のツールであり、Macでは使用できません。
-
画面左上のAppleメニューを開き、「システム設定」を選択します。
古いバージョンのmacOSでは、「システム環境設定」と表示されます。
- 「一般」>「ソフトウェアアップデート」を開きます。
- 利用可能なアップデートをすべてインストールします。
- Macを再起動し、Cinema 4Dで問題が解消されたか確認します。
macOSのバージョンがシステム要件を満たしているか確認する
Cinema 4Dの各バージョンには、対応するmacOSの最低バージョンが定められています。
お使いのmacOSが、インストールされているCinema 4Dの最低システム要件を満たしていない場合、Cinema 4Dがクラッシュしたり、起動できなくなったりすることがあります。macOSを最新の状態に保つことで、対応するOS環境を維持できるだけでなく、グラフィックスドライバーも最新の状態に更新できます。
ドライバーを更新しても問題が解決しない場合
クリーンインストールとDDUの両方を行っても問題が解消しない場合は、グラフィックスドライバー以外に原因がある可能性が高いです。
環境設定のリセット、ランタイムライブラリ、プラグインなどの確認方法を説明している、以下の総合的なトラブルシューティングガイドを参照してください。
関連記事:Cinema 4D トラブルシューティング完全ガイド
まとめ:
- まずクリーンインストールを試します: Windows Updateは使用せず、NVIDIA、AMD、Intelの公式サイトから最新のドライバーを直接ダウンロードしてください。インストール時にクリーンインストールまたはFactory Resetのオプションを選択し、完了後にコンピューターを再起動します。
- クラッシュが続く場合はDDUを使用します: Display Driver Uninstallerを使用すると、古いドライバーとその残存ファイルを完全に削除できます。その後、最新のドライバーを再インストールしてください。これは、解決が難しいGPU関連の問題に対して特に有効な方法です。DDUはWindowsでのみ使用できます。
- 2つのGPUを搭載したノートPC: 両方のグラフィックスドライバーを更新し、Cinema 4Dが専用グラフィックスカードを使用するように設定してください。
- macOS: 個別にインストールできるグラフィックスドライバーはありません。「ソフトウェアアップデート」からmacOSを更新することで、グラフィックスドライバーも更新されます。
上記の手順を行っても問題が解消しない場合は、サポートチケットを送信してください。弊社のサポートチームが引き続き問題の解決をお手伝いします。
コメント
0件のコメント
記事コメントは受け付けていません。